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『中小M&Aガイドライン』の遵守について(2021年11月10日更新)

2020(令和2)年3月に、中小企業庁から「中小M&Aガイドライン」が出されています。これは、昨今その事例が多くなってきている中小企業・小規模事業者を対象としたM&Aについて、それまで各当事者が自主ルールや慣習に従い行ってきたところに、国が関与したルールを示すことで、公正な取引の推進と顧客の保護を目的としたものです。弊社は、その趣旨に賛同し、同ガイドラインに示された内容を遵守していくことを、ここに広く利用者の皆さまに宣言するものです。

【宣言する内容及びご説明】

1.M&Aアドバイザリー業務に関する契約について

お客様のM&Aのお手伝いをさせていただくにあたっては、業務形態の実態に合致した仲介契約あるいは FA 契約を締結します。その際、契約締結前にお客様に対し仲介契約・FA 契約に係る重要な事項について明確な説明を行い、ご納得をいただきます。具体的なご説明事項(重要事項)は以下の点になります。

(1) 買い手側・売り手側の両当事者と契約を締結し双方に助言する仲介契約、一方当事者のみと契約を締結し一方のみに助言する FA契約の違いとそれぞれの特徴。
(2) 提供する業務の範囲・内容(マッチングまで行う、バリュエーション、交渉、スキーム立案等)。
(3) 弊社報酬に関する事項(算定基準、金額、支払時期等)。
(4) 秘密保持に関する事項(秘密保持の対象となる事実、士業等専門家等に対する秘密保持義務の一部解除等)。
(5) テール条項(テール期間、対象となる M&A 等)。
(6) 専任条項(セカンド・オピニオンの可否等)。
(7) 契約期間。
(8) 契約の中途解約に関する事項。


以下、各項目について少し詳しくご説明します。

2.アドバイザリー契約の種類について

仲介契約及びFA契約については、以下の通りとなります。

(1) 弊社側から見て、FA契約は売り手側もしくは買い手側のどちらか一方と契約を結び、契約相手となるお客様の利益実現のためにお手伝いするものであり、仲介契約は売り手側買い手側の双方と契約を結び、公平かつ公正な取引実現のお手伝いをするものです。
(2) 前述の特徴により、仲介契約の場合弊社は売り手側買い手側双方より報酬をいただくことになります。また、売り手側買い手側の間に利益相反となる事項が発生します(例えば、売り手側に利益のある価格の追求は買い手側にとっては不利益になる等)。
(3) 弊社の取引に際しての基本姿勢はFA契約ですが、当該取引の成立を目指すにあたって、売り手側買い手側のどちらか一方もしくは双方よりご要望をいただき、双方にご納得をいただいた場合には仲介契約になることもあります。

 3.秘密保持について

弊社がお客様から秘密情報をお預かりする際には、「秘密保持に関する誓約書」を差し入れます。また、お客様と互いに秘密情報をやり取りする場合には、「秘密保持契約」を締結させていただきます。それらの書面に於いて、秘密保持に係る以下の事項について、明示しご説明します。

(1) 秘密保持の対象となる事項及びその取扱いに関すること。
(2) 双方の利益確保や公正な取引実現を図る為に、士業等専門家に対して秘密保持義務の一部が解除され得ること。但しその場合、解除先専門家に対しても、本秘密保持契約と同等の秘密保持措置がとられなければならないこと。

 4.提供する業務の範囲・内容及び報酬について

弊社がお客様にご提供する業務の範囲・内容については、その都度ご相談の上、ご納得いただいた範囲・内容とします。また、弊社がいただく報酬に関する事項についても、事前にご説明しご納得いただいた上で、契約書に記載するものとします。

 5.バリュエーションについて

お客様のM&Aご検討にあたって、弊社にて当該企業の株価もしくは事業の価値等を算出することがありますが、その際には次の点をご説明します。

(1) 算出された価値・価格については、あくまでもお客様のご検討の参考資料として簡易的に算出したものであり、確定的なものではないこと。算出の根拠や、算出にあたって相手方当事者の意向・意見等を反映している場合はその内容についてもご説明します。
(2) バリュエーションについて、必要に応じて士業等専門家の意見を求めることができること。

 6.デューデリジェンス(買収監査)について

弊社は、買い手側によるデューデリジェンスについて、自らそれを行うことはありません。また、デューデリジェンス実施の有無及びその範囲について、買い手側の意思決定に影響を及ぼすような行為も行いません。すべてのご判断、決定はお客様により為されるものであることを明確にした上で、必要に応じて士業等専門家の意見を求めるようお伝えします。

 7.テール条項について

弊社との契約期間終了後24ヶ月以内に、お客様と弊社が関与・ご紹介した相手方との間で、弊社との契約の対象であった取引が成立した場合、弊社は、元契約にて定められた弊社報酬のお支払いをお客様に求めます(テール条項)。

 8.専任条項及びセカンドオピニオンについて

弊社は、お客様との契約締結にあたって、弊社のみとのご契約(専任契約)をお願いすることがあります。これは、お客様の買収もしくは売却情報が市場に複数出ることにより想定される不利益を回避するためのものです。

(1) 前述のリスクについてご理解いただいた上で、お客様のご判断により非専任契約を選択されることについては、弊社はそれを受け入れます。但しその場合、弊社以外の支援機関等との取引状況により、弊社との取引や相手方当事者に影響が出る可能性がある場合には、遅滞なくその内容をお知らせいただくことを求めます。
(2) 専任契約締結下にあっても、お客様が他の支援機関の意見を求めたい部分を弊社に対して明確にした上で、これを妨げるべき合理的な理由がない場合には、弊社は、お客様が他の支援機関に対してセカンドオピニオンを求めることを許容します。ただし、相手方当事者に関する情報の開示を禁止したり、相談先を法令上又は契約上の秘密保持義務がある者や事業承継・引継ぎ支援センター等の公的機関に限定したりする等、情報管理に配慮します。
(3) 専任条項を設ける場合には、契約期間を最長でも1年を目安として定めます。

 9.最終契約(M&A)及びクロージングについて

お客様と相手方とのM&Aにかかる最終契約の締結に際しては、契約内容に漏れがないよう双方に対して再度の確認を促します。クロージングについて、クロージングに向けた具体的な段取りを整えた上で、当日には譲り受け側から譲渡対価が確実に入金されたことを確認します。

 10.弊社との契約の終了について

お客様と弊社との契約期間については、原則として契約開始日より1年間となります。

(1) 但し、契約満了日より1カ月前までに当事者のどちらからも契約終了もしくは変更の意思表示がない場合、更に1年間延長するものとし、以降も同様となります。
(2) 前項の規定にかかわらず、お客様は、任意の時点で本契約を解約することができます。

 上記の他、中小 M&A ガイドラインの趣旨に則った行動をすると同時に、ガイドラインや法規制、契約に定めのない事項で問題等が生じた場合にも、お客様保護の本旨に沿った誠実な対応を行うことをお約束します。

 2021年9月6日宣言

2021年11月10日更新

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